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2007年12月 8日 (土)

PARC東ティモール報告会

こんにちは。マダム でんでん♪でございます。

昨日は、東ティモールの独立前後の混乱期から、東ティモールの人たちの自立のための活動を行ってらっしゃるNGO、アジア太平洋資料センター(PARC)さんの現地スタッフ帰国報告会に行ってきました。

まず、東ティモールの今年のコーヒーですが、雨季の終わりになかなか雨が降り止まず、結実が遅れ収穫量も例年の1/2以下と作柄が良くなかったようです。今ちょうど2007クロップが陸揚げされたところということなので、サンプルが入手できるのは来年に入ってからになるそうで、コーヒーの味のほうがどうだったのかはこれからですね。

報告会は、東ティモールマウベシ郡での生産者組合の立ち上げ、組織化を支援する活動を現地でしてこられた現地スタッフの方のレポートを中心に進みました。

まず、東ティモールの独立前後の混乱期からの歴史的経緯が簡単に説明され、東ティモールでのコーヒー栽培の実情、マウベシ郡コーヒー生産者組合(COCAMAU)の取り組みの実際が手際よくレポートされました。当日いただいた資料と、わたしのメモに基づいて、簡単に報告会の内容をレポートしようと思います。

東ティモール独立~現在の経緯
1975年

  • 宗主国ポルトガルの政権弱体化(カーネーション革命)に伴い、脱植民地化の動きが本格化
  • インドネシアが内乱の鎮圧を口実に全面侵攻

1991年

  • サンタクルス虐殺事件。インドネシア軍による無差別発砲で数百名が死傷
  • 独立を問う国民投票を実施。独立への歩みが軌道にのる

2002年

  • 憲法制定
  • 東ティモール民主共和国として「独立」

2006年

  • 議会の混乱、治安の悪化

東ティモールのコーヒー

歴史的経緯

  • 東ティモールでは、ポルトガル植民地時代にコーヒー園造成が進められ、自生していた白檀(サンダルウッド)とともに主要な輸出作物となっていた
  • 1890年代にさび病が発生し、おもだった種は絶滅。アラビカとロブスタの自然交配による変異種Hybrido de Timor(Arabustas)が生き残る
  • インドネシア占領下では、NCBA(National Cooperative Business Assosiation)がコーヒー生産者の組織化(ティモール・コーヒー組合: CCT)を進め、コーヒー事業を展開

栽培、精製処理

  • 栽培方法は、バナナなどをシェードツリーとして配した、コーヒーガーデン。ポルトガル植民地時代にコーヒー園造営、自生の白檀伐採が大規模に行われており、森林栽培ではない
  • 収穫前後のみコーヒー生産に携わる複合栽培。コーヒー生産に携わるのは年間55日程度
  • 水へのアクセスが悪い地域も多く、ナチュラル(非水洗)方式による精製が一般的。パーチメントの質は全般的に低い
  • チェリーのままCCT(NCBA)に買い取られるコーヒーも多い

マウベシ郡コーヒー生産者組合(COCAMAU)の取り組み

  • マウベシ郡のコーヒー農家を5つの地域グループに組織化
  • 2007年現在、組合への参加農家は約200世帯
  • 精製処理は共同加工場で行う(ウェットミル~パーチメントまで)
  • 一般的な水洗方式。パーチメントコーヒーは天日干乾燥
  • 有機JAS認証を取得
  • 老化したコーヒーの木の「台きり」(カットバック?)による再生の技術指導
  • 組合員の女性を組織して養鶏のためのマイクロクレジット事業を展開(現在20名)
  • 識字教育事業を展開(250名)

東ティモールでは、NCBAが関与するCCTが農民の組織化を行ってきたが、上からの組織化の色合いが強く、農民の立場からは組合を形成しているという意識は乏しく、買い付け業者の1つという意識が強い。PARCでは、COCAMAUを農民の自律的な組織として根付かせることに腐心している。

内容盛りだくさんで駆け足の発表だったので、メモもところどころ不確かなところがあるんですが、できるだけ正確に再現してみました。最後に一番生々しくて印象に残った数字を挙げておきます。

東ティモールの生産者がコーヒー生産から受け取るお金

  • チェリーのまま仲買人に販売 -> 244.28ドル
  • ディリ(CTC)にパーチメントを持ち込み -> 274.47ドル
  • パーチメントを組合を通して販売 -> 347.68ドル

これが東ティモールのコーヒー農家の「年収」なんです。。。
いろいろと考えさせられた2時間でした。

ちなみに、CCTのコーヒーはスターバックスが買い付けているそうです。そして、もちろんフェアトレードラベル認証取得済みです。PARCの焙煎豆の販売価格は200gで600円前後。スターバックスは250gですが1200円前後でしょうか。フェアトレードラベル運動の功罪なんてことも考えさせられます。フェアトレード運動っていうのは、ほんとに微妙な問題をいっぱい抱えていて、ラベルがあれば全部解決なんてことにはならないんじゃないかと。「事件は現場で起きている」ってことですね。

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